夏の部活の思い出①
今日初めて今の部活に入れてよかったと思えた。
私は演劇部で、今の後輩よりも遅く入部した一番下っ端。
そんな状況プラス人見知りが祟って、部内では隅っこに座って皆を眺めてた。
でも、顧問の先生のポリシーは「部員全員が役者をする」なので、
下っ端とか関係なしに役を与えられる。
まあ、役により目立つ目立たないはあるが、それでも出番があるっていうのは嬉しい。
自分の存在価値を肯定されてるかのようで嬉しい。最初はそう思ってた。
時が経つにつれ、その気持ちは徐々に薄くなっていった。
下っ端だから何をすればいいかわからず、きょどっているから周りに敬遠される。
そんな感じで自己嫌悪に陥っていた。
精神状態はなかなか悪く、部活にも行きたくなかった。
しかし、地区大会を控えているので練習はほぼ毎日一日中。
部活を休んだことにより、変な顔されるようになっても困る。
だから、私はなけなしのパワーを振り絞って毎日頑張った。
地区大会が終わったら、部活はお休みになるので「それまでの辛抱…!」と言い聞かせながら。
だが現実は辛辣だった。
なんと私たちの学校は県大会に進むことになった。
ショックで涙がポロリとこぼれた。
私の周りはうれし泣き。
つづく